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「普通」って、難しい。

汗に裏付けされないお金は「罪」なのか

今回はちょっとした雑談です。

少し胡散臭げなタイトルですが、安心してください。この記事ではただの抽象的な意見をつらつらと述べるだけで、何かを勧誘したり商品(商材?)を勧めたりすることは一切ありませんから。

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「あいつは楽して大金を稼いでいる、許せない」

ご存知の方は多いかもしれませんが、スキージャンプでお馴染みの高梨沙羅さんはメルセデスベンツの G 63 AMG という車に乗っています。これは2千万円以上する高級車です。その事実を紹介するネットニュースが出回ると、掲示板などに批判の書き込みが殺到しました。「まだ若いのに生意気だ」とか「調子に乗っている」とか、中には「毎日苦労して仕事をしているサラリーマンをなめている」などという意見もありました。

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(G63AMG メルセデスAMG公式サイトから)

 

1月、暗号通貨の取引所であるコインチェックが暗号通貨の流出を引き起こしました。コインチェックの社長である和田さんは2018年1月当時27歳と、若社長として有名な方でした。コインチェックへの批判の中には「若造が経営する会社に資産を預けるなどとんでもない」とか、「若いのに社長などとんでもない」といったコメントが見られました。

「楽して〜」「若いのに〜」という批判は、たいてい見当はずれだ

私はそういう批判に疑問を持っています。国を背負ってオリンピックにまで出場する選手が苦労していないはずがありません。20代の若者が会社を経営することがそんなにけしからんことなのでしょうか。自分は苦労しているのにあいつは楽して大金を稼いでいる、そのことが許せないのでしょうか。こういった批判の根底にあるのは、日本人が代々受け継いできた苦労を美化する価値観でしょう。昔話の「舌切り雀」など、日本の童話は真面目に誠実に働く人が最後に多くの財産を手に入れる話ばかりですよね。そういう話を幼少期から聞かされて日本人は育ってきたわけですから、苦労を美化する人間に育つのも無理はないでしょう。

お金は「苦労」に対してではなく「価値」に対して支払われる

お金というものは、「苦労」に対してではなく「価値」に対して支払われるものなのです。居酒屋和民でおなじみの渡邉美樹氏が「感動を食べて人は生きていける」という発言をしたことがあります。このコメントは SNS などでトンデモ発言として広まりました。もちろん社員を過労自殺にまで追い込んだ企業の、トップの発言ですから、倫理的に間違った意味合いで用いられた言葉であることは事実でしょう。また労働者を使う資本家としてのポジショントークである可能性だって高いでしょう。しかしこの言葉はある意味では正しい面もあるのではないでしょうか。つまり人が価値を感じることに対してお金が発生するということです。

私はITの専門家ではありませんが、情報技術が苦労に対してではなく価値に対してお金を支払う風潮を広めたのは間違いないと思います。何らかの価値を世間に提供するハードルを、革命的なレベルで下げたのは間違いありませんから。

どう仕事と向き合うべきか

そして今働いている人はどうするべきなのでしょうか。

重要なことは、1万円を欲しいと思った時に1万円分の我慢をするのではなく、1万円ぶんの価値を生み出すマインドを持つことでしょう。時給1000円のアルバイトを10時間しのいで1万円を手にすることと、優秀な検索エンジンを構築して一秒間に1万円稼ぐことは、同じ1万円でも意味合いが違います。前者は我慢と引き換えに手に入れた1万円、後者は価値と引き換えに手に入れた1万円です。たとえあなたが会社員であったとしても、そのような心がけで仕事に取り組めば良い変化が起こるかもしれませんね。

これは仕事だけについて言えることでありません。家事や日常生活でも、我慢ではなく価値を提供する。そしてその対価は正当なものとしてありがたくいただく。こういう心がけで生きていれば他人に嫉妬することもないでしょう。

残念ながら日本の大企業の新卒採用では、1万円分の我慢ができる人間が採用される傾向にあるのが事実です。Excelのマクロを使って一瞬で作業を終わらせた人間より、苦労してチマチマ作業した人間が評価される。そういう世界です。しかし中途採用においては、即戦力として1万円ぶんの価値を提供できる人間が求められます。就職活動がうまくいかなかった人や今の仕事が面白くないと思っている人にとって、転職は大いに有効な選択肢でしょう。是非自身が正当だと感じる待遇に見合った価値を提供できる人材になってください。

 

それでは今回はここまで。